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表記10則 6~10 [講座]

 6.俗語や隠語(仲間内の言葉)、方言および話し言葉はなるべく避ける。
 理由は、分かりにくいからというのと、文章の品格が落ちるから。文章における品格って何、と問われると、信頼感、あるいは流行りの言葉でいうと、好感度でしょうか。つまり対人間と同じということになりますね。「文は人なり」という格言どおりです。
 例:「ちゃらい」「やばい」「いまいち」「わかりゃあせん」「わからへん」等々、俗語・方言などは挙げたらきりがありませんから、各自で吟味してみましょう。その他「してる」(している)「じゃないか」(ではないか)「ていうか」(というか)等々、話し言葉も、会話体ならいいんですが、書く言葉では気をつけたいです。

 7.誤字・脱字・略字は、試験(作文)の場合は、1ページ(または用紙1枚)に2個以上あれば減点ですよ。一般の文章でも、誤字のある文章は信用されませんから、よくよく注意することです。「手順」のところで「推敲」の項目をわざわざ設けたのは、こういう初歩的なミス・不注意への自己喚起のためなのです。
 例:略字では門構えを始め(間・問・関など)部首を粗雑に書くのをやめましょう(示すへん・衣へんの区別、にすい・さんずいの区別、にんべん・ぎょうにんべん、等々)

 8.うす字・乱れ字・崩し字も、減点対象。誤字等が不勉強、不注意なのに対し、これらは癖・習慣から身についているのだと思われますが、真剣度、緊張感の欠如でもあり、やはり人間性が問われもしますよ。

 9.(試験記述・作文・小論文の場合)制限時数の厳守
 「何字で」と指定されれば、その文字数で、例えば、段落冒頭の5字で、○○を示す6文字の語で、などの場合です(その字数がヒントにもなります)。「何字以内で答えよ」「何字以内で論じよ」などと指定されれば、「以内」は80%が目安です。出題側によっては前後の許容字数はありますが、字数のオーバーは減点(0点の場合も)されるのが普通ですから要注意。作文・論述の場合、終わりに近づいた時点で一旦読み返して、残り字数ででまとめるようにしましょう。

 10. 最後に、推敲して訂正する場合、マス数どおりの字数を直すときは消しゴムで、マス目に合わないときは、その部分全体に二重線を引き、直す(縦書きなら右に、横書きなら上に)。また、添削記号(語の補充は「吹き出し」、語の入れ替えは「S字」、改行は「改行印」か「矢印」)を用いてもよい。記号を知らなくても、読み手にわかるように指示すればよい。

 DSC00422.JPG 中学生の作文原稿(ママ)                                          
 



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表記10則 3~5 [講座]

 3.安易に多用しないほうがよい接続語・修飾語
 例:「そして」「また」「なので」「すごく」「とても」、これらは、文章を単調にし、稚拙な漢字を与えてしまうからです。
 ものの順序をしめす「そして」は、つい使ってしまう手軽さがあります。AそしてBという場合、接続語がなくても文意は通じますし、むしろ文が引き締まります。「および」「また」なども同様です。
 「なので」は「ゆえに」とともに高校生や大学生がよく用いますが、やはり軽い感じです。「したがって」に置き換えると、前後の論理が明快になるか否かよりはっきりしますよ。

 4.順接の助詞「ので」「から」と逆接の「が」「のに」には注意が必要です。長いセンテンスの中でこれらを繰り返しつかうと、意味があいまいになったり、だらだら文になったりします。特に「が」には単純接続と逆接とがあり、読み手を惑わせます。「私は早朝の風景が好きですが、夜景も好んで見ています」という場合の「が」に意味があるかないか、考えてください。

 5.読点(、)を少なく、句点(。)を多くする(ように心がける)のがコツ。つまり、4で挙げた欠点を防ぐためにも、1つのセンテンスを短くすることです。文章にリズムがうまれ、分かり易い内容になります。
 作家の故・丸谷才一さんは句読点を「誰しも手を焼く難物」と言いますが、誰しもって、みなさん手を焼くほど工夫していますか。なんの気もなしに漫然と、てん・まるを打っているのではありませんか。コマーシャルで「いま、はやりの。」のようにてん・まるをデザインのごとく扱う傾向もみられますが、含蓄(何かしらの意味)を匂わせて、いいんじゃないですか。
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